106人が亡くなったJR福知山線の事故。
マスコミが被害者面して怒号を飛ばしたり、昼間のゴシップキングが真面目くさった顔して奥さんに非難を呼びかける。
亡くなった方には心からの黙祷を捧げたいが、世間の代表者気取りのマスコミが見せるダンスはもう見飽きた。
事故の再発防止を願うなら、企業の非をあげつらい責め抜くなどということをせず、事故の理由から背景を探し、またそれを生み出す原因となった土壌をと、もっと深い所へ進んでいくべきだろう。
私は社会に「遊びが無い」ことが原因の一つだと思う。
事故→運転士の無謀運転→遅れを回復しようとする→会社の指示。
原因・背景として一般的に報道されているのはこの辺りまでだが、この先には客のニーズ、ひいては社会のニーズが入るのではないか。
少しの遅れを許容できない社会。この社会の圧力が運転士に降り注いだ結果、事故は起きたのだと思う。
どれだけ高度な社会になっても、それを動かすのは人間。誤差が無くなることは無い。
誤差を受け入れる遊びを持たないと、形を変えて事故は再発する。