ワロス曲線
本日のワロス曲線
最近はどうやら韓国ウォン(KRW)=米国ドル(USD)レートの動きを「ワロス曲線」と呼ぶらしいです。 ワロス曲線の見本 この曲線の動きを説明すると、 1.ヘッジファンドが安くウォンを買う (ウォンが値上がりしてグラフは下へ) ↓ 2.韓国中央銀行が介入(ウォンを売ってドルを買う) ヘッジファンドも同時にウォンを売る (ウォンが値下がりしてグラフは上へ) ウォンが値下がりしたところでまた1→2の繰返し。 あまりに韓銀の介入するタイミングが同じで、チャートがきれいな「w」を描くことからワロス曲線と名付けられました。
・何でヘッジファンドがウォンを売買しまくり?
ヘッジファンドがKRW970=USD1でウォンを買うと、ウォンは値上がりします。 そうすると、ある程度の値段になったところで韓銀は介入をはじめるのでウォンは値下がりします。見本ではKRW968=USD1になったあたりで韓銀が介入を始めています。 このときヘッジファンドは買ったウォンを売ってドルを買い戻すとUSD1につきKRW2の差益が出ます。そしてほぼ同じ分だけ韓銀は損をします。 (2月5日朝のレートで1ウォン=0.12円) ・僅かな儲けしかないのに、何故ヘッジファンドはウォンを売買するの? 2月5日朝のレートでは1ウォン=0.12円。 1ドル当たり24銭しか儲けがありませんが、一回の取引に動いている額が100万ドルだとしたら、一度の売買で24万円の利益。1億ドルなら2400万円。ヘッジファンドは動かしている額の桁が違います・・・。 ちなみにイギリスが同じことをやられたとき、ジョージ・ソロスのヘッジファンドは10-20億ドル儲けたそうな。 ・韓国中央銀行は損する取引を止めれば良いのに。 ヘッジファンドが1ドル当たり2ウォンの儲けを出すと、ほぼ同じだけの損が韓国中央銀行に発生します。 損するなら取引をやらなければ良いのに・・・と思いますが、韓国の企業は金儲けをする上で輸出に依存しているので、あまりウォン高になると商品が売れなくなってしまうという事情があります。これも韓国にとっては非常にヤバいので、これを避けるためウォン高になると介入せざるを得ません。 海外進出企業の輸出、1ドル=950ウォンが限界(聯合ニュース)を参照すると解り易いです。 韓国は2054億ドルの外貨準備高(サーチナ)があるようですが、2003年に似たようなことが日本で起きたとき、日本政府が介入した金額は30兆円以上(読売新聞)。支払い可能な額は140兆円以上だったとか。韓国はどうするのか。 「韓銀には紙幣の発行といった手段があるため、為替市場への介入財源は無限」と韓国中央銀行関係者が発言。(朝鮮日報) インフレ無視! そして韓国はこんな世界に! ちなみに、ここより解り易くワロス曲線のまとめをされている方が居るので、そっちを見た方が解り易いです(ノ∀`) ウォン高を心配する人々 |