三日連続、三度六本木。
今回はタイ映画の「Midnight, My Love」。前に見た「Citizen Dog」とはまた毛色が違ったラブストーリー。
タクシー運転手が娼婦に恋をする、という(タイでは)ありがちな話(らしい)。
舞台はバンコク。タクシーからの絵が多かったので、見たことのある場所も出てきたし、タイでいつも乗っているタクシーの運転手が恋をするってことで、フィクションという感じがしない。真面目な顔でぎこちない会話をする主人公は、自分と被ってるような気がして、他人事じゃないような気分だ。その主人公をスクリーンを通して見る、応援する、どきどきした。
少し2人の関係が発展するの早すぎ・・・と思わないでも無いけれど、それ以外のひとつひとつの場面は、全然大袈裟でなくリアリティを保ってる。
死体やタクシー強盗なんかがポンポン出てくるのもタイらしい気がする。
(死体をたくさん映していたのには何か意味があるのかな?と思って質問したら「映してましたっけ?死んだように見える人って実は、あれ、寝てる人ですよ。」なんつって答えを頂きました。)
この映画、原題は「チャム」という。「時代遅れの人」という意味の言葉で、さらにこの言い方も時代遅れなんだそうだ。
技術の進歩は悪で、古いものは善であるか。」「技術によってではなく、それを使う人間によって善悪が決まるのではないか」というメッセージがこめられていて、映画を見るときに少し注意してみると面白い。
途中、バッドエンドに方向が傾きかけるも、最後の最後で救いがあって、見ているこっちも救われた。だってそのまんまバッドで終わったら主人公は、突っ走りすぎでアレな男扱いですよ。そんなんじゃこっちまでバッド入ってまう。
ティーチインの後、外に出たら監督がいたので握手・サイン・記念撮影のミーハーフルコースを堪能しました。ゴチ。