翌朝目覚めると、そこはやっぱりゲストハウスのベッドの上で、動かなきゃと思い取敢えず飯を食らい、取敢えず出かけようと思ったところに、もう終わるモンスーンの降らせる雨で足が止まる。
気付いたら夜。暗闇から逃げるようにネオン行きのタクシーに乗ったけど、逃げ切れたようで逃げ切れてなかった。

次の日も目覚めたのはゲストハウスのベッドの上。「動かなきゃ」は今日も体を動かさせた。昼前のファランポーン駅に立って人を待つ。会う話す食事する。リズムを刻みはじめた時間は「動かなきゃ」を消し去り、一路ナコンパトムへ。
ワットクランバンケオ、この寺にあるビンラディンの彫刻が見たい。それが午後なのに足を動かす動力。
駅からやたらスピードを出すバイクに乗ること暫く。既にナコンパトムじゃない。隣町だ。聞いていた話と違う。遠い。そういうちょっとした違和感を感じていると、嬉しすぎて鳥肌がたってきた。どれだけ行くかわからないけど、とにかく目指す場所へ向かっているのだけは解る。
片道で鉄道2時間、バイク30分。寺に居た時間正味30分。
観光客が居ない寺を訪れて、写真を撮る人間は、英語の話せない運転手にとって物好きに写ったのは確実、そんなことして満足してた現実。

朝、刑罰拷問博物館へ。実は昨日も行ったのに休みで、今日は出直し。今回で三度目の正直･･･とはならず一部分しか見れなかったけれど、タイ語しか喋れない親父がパンフレットを用意していてくれて、案内をしてくれたお陰で、何も凹まない。
昼から昨日会った子と散歩→MBK→ムエタイ。
多分今日が今までで一番タイらしい観光だった。

飛行機の中、疲れて思うことは、充実感と眠気。「取敢えず」も「後悔」も無くて、次に目が開いたときには、もう日本だった。