東京国際映画祭
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宵闇が早く迫る頃になると、今年も東京国際映画祭の季節です。
酸いも甘いも色々思いのあるこの映画祭ですが、やはり行ってしまう。
今年の会場は六本木のみとなりました。
見たい映画を見倒すべく、開催期間中のスケジュールを組みましたが・・・あいにく僕にとっては日程が悪かったようで。見たくても見られそうにない映画が出てきてしまいました・・・残念!
でも、もし見たいものが見られるスケジュールだったら、1日4本見る勢いだったし、絶対寝てるだろうな。これで良かったのかも?YES、これで良いのだ。

第22回東京国際映画祭
2009.10.17(SAT)-25(SUN)
チケット発売は10月3日。
http://www.tiff-jp.net/
2009.09.29 Tuesday 01:23 | interest | - | - |
何故だったのか27
上海での数日はいつもと変わらず。
いつもの友達と遊んで、いつもの場所に食べに行く。
羊肉串、新疆拌麺、湯包、虎牌、紅牛・・・

そうこうしている内に疲れが押し寄せた。体調を崩して、ふらふらする頭でいつもの通りを歩いているとき、ふと気付いた。
僕がやっていることは此処に住んでいた頃と変わらない。
上海はめまぐるしく変わっているというのに、僕は昔を懐かしんでいるだけだ。

一つ山を越えて心に穴が開いているときに気付いて、心が痛い。
前へ踏出さない人間。それは泳ぎを止めている鮪に等しい。
・・・とはいえ、簡単に次から次へと目標は見つかるはずも無く。暫くもがき続けることになるだろう。やー、これから大変だ。

26日の朝、番寓路からタクシーに乗った。朝の上海は気持ち良い。
少しガスがかった朝日を受けながら、浦東へ行くのだ。
つい何日か前に太陽神はお隠れになった。あれは間違いなく奇跡だった。コントロール出来ない何かが全て良い方向に作用した、あの経験は何者にも替え難い。
そんな奇跡も、もう昔のことになり始めている。
空港に着いて、チェックインを済ませる。イミグレを抜けて飛行機へ。椅子に体を落ち着けて考えた。
さて、次は何をしよう・・・?まずは睡眠だ、睡眠・・・。

(了)
2009.09.26 Saturday 16:28 | think | - | - |
何故だったのか26
朝目覚めて、粥をうまうま食べていると、テントが片付いていないことを思い出した。
いそいそと片付けて、井戸水でテントを洗う。手伝ってくれた王さんのテクは極上だ。乾かして、畳んで、他にも荷造りをする。そんなこんなでアッという間に出発の時間だ。

KリちゃんやYうちゃん、タマゴに送られて車は港を目指す。
3ヶ月ぶりに会った運転手のおばちゃんは、僕のことを覚えていた。そして「太ったね」と言う。痩せたつもりだけにショックだった!

足りないチケットを買って、船に乗って、その後は皆無言。まどろんでいるうちに上海へ着いた。
ここでMえちゃんとはお別れ。Mえちゃんを皮切りに盛大なバイバイをしたあと、とぼとぼとホテルへ向かった。
上海の空はいつものようにもやがかった曇り空。車道は時間帯のせいか盛大に混雑してクラクションが鳴り響いている。それでも何か考えていた僕には上の空で、関係ないこと。
2009.09.16 Wednesday 22:36 | think | - | - |
何故だったのか25
ハッと起きた。
何時間か寝た。空が薄暗くなっているが、雨はまだ降る。
同室の二人は僕が部屋に戻ってきたときから姿勢が変わっていない。
死んでいるかのように寝ていた。
のそのそ・・・と起きだしてご飯を食べる。完全に惰性。燃え尽きてる。
もそもそ・・・とご飯を食べた後、どうしたものか考えた。

携帯をチャージしなければ!
上海でチャージしたはずが、すぐ使い切ってしまい、「電話が通じない!」と苦情を言われまくっていた。
そうだ、チャージ、行こう!
・・・と思いたって、HキとMエちゃんとで島の中心・菜園に行こうとすると、何故か宿の主人までついてきた。これくらい自分で・・・と思ったけど、ここはおっちゃんの親切を有難く受けた。でもチャージは出来ず・・・。

「フラフラしてから帰るよ!」
とここで主人と別れる。まるで引率の先生だか親を巻いた子供の気分。田舎の町とはいえ夜の街はワクワクするのだ。雑貨屋でオヤツを買って、足を揉まれ爆睡した。その後帰りのタクシーを呼ぶために電話したら、電話を切って10秒でタクシーが来た。

部屋に帰ると、相変わらず2人死んでいる。風邪を引いたらしいので、そっとしておいて、隣の部屋で修学旅行ノリを楽しんだ。どれだけくだらないことを話したか忘れたけど、カッちゃんが凄い目をしていたのは覚えている。
こうして島最後の夜は空が明るくなるまで、語り倒した。何も覚えていないけど。
2009.09.16 Wednesday 00:50 | think | - | - |
何故だったのか24
例えばカフェデルマーから眺める夕日は僕達をこんな気分にさせるだろうか?
金色の黄昏の中で皆、塗り固められてしまったかのようだ。
えも言われぬ、とろけそうでとろけない時間が続く。
我に返りつつあった僕はゴミを拾い始めた。少し経つと、我に返ったかゴミ拾いを手伝ってくれる人がちらほら。

片付けが捗ってきたころ、YやMとお別れするときがきた。この2人はわざわざ2日前の夜、仕事のあとで香港から飛んできた。2泊3日、48時間にも満たない時間中国に居て、そして去っていく。Yは何時かのパンガンto日食。上海で一緒に暮らした本物の好きもんだ。普通なら分かれ難いところだけど、お互いフットワークは軽い。そのうちすぐ会えるはず、そう思って別れた。
太陽は欠けて戻り、パーティは終わり、日食に向けて突き進んだ何かは折り返し地点を過ぎたのだ。

これでパーティは終わる・・・と思いきや、アフターの要求が出て、音を鳴らした。雨が降りそうだったので少しで切り上げたが、それでもアンコールの声が出る。続ける気は無いので音は流さない。雨がいつ振り出すかも解らない雲行きの下、突然来て座り込んでいるだけのヨーロピアンにサービスするほど、僕はサービス精神旺盛じゃない。何より自分自身が疲れていた。
ともかく終わりだ。雨はもう降り出していた。

電子機器や、借りたバッテリーなどどうしても必要なもの以外を放って、家路を急ぐ。まるで日食が終わるまで待っていたかのような雨。そんな雨の中、一人片付けて寝た。ゲストハウスの中は物音一つしない。部屋へ戻ると皆死んだように寝ていた。僕もとにかく寝よう。すぐに意識は落ちた。
2009.09.15 Tuesday 00:46 | think | - | - |
何故だったのか23
急に空が暗くなりはじめ、虫がぱたりと鳴くのを止めた。
妙にひんやりとした風が肌を撫で、波の音は耳に入らない。
太陽へ目を向けてみると、もう、太陽は糸のように細かった。
真空中にいるようで、声が伝わってこない。
世界から自分の周りだけ離れたような不思議な静寂。
ドラゴンボールの神龍が出るとしたらこんな雰囲気なんだろうな、なんてことも仕様の無いことも頭をよぎった。

雲の隙間に太陽を見つめる。雲が疾る。太陽は消えたり、また現れたりしている。天気は夜の土砂降りから回復しても晴れにはならなかった。
見えてくれ!
雲と俺との真剣勝負だ。とにかく太陽を見せろ、と願って見つめて、暫く。
太陽は丸を描いた。

あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!!!!!!!!!!!

絶叫。
その数秒後、意識が遅れて来た。
あー、俺、絶叫してる。自分のことを、そう思いながら我に返った。
この叫びは、数分の間に想像を絶する出来事に触れたことで出た叫びだ。
日食のメカニズムは学校で習ったし、暗くなる瞬間もビデオで見たことがある。それでも叫ばずに居られなかったのは、日食が僕の想像を越えていたからだ。
空が暗くなり、虫が鎮まり、人も黙る。それら全てを日食が引き起こした。
そんなこと、体感せずに知ることが出来るかい?

数分も立たないうちに、太陽神はお隠れになった。
段々と厚い雲が太陽と僕の間に立ち込める。それと同時に、高ぶっていた心も落ち着く。叫んでいた自分を思い返して、少し恥ずかしくなった。
辺りにはメロウな空気が漂う。
皆座り込んで、何処となく眺めている。永遠に続く黄昏。誰も何もしなければいつまでも、このまま続いていくような黄昏だ。この余韻に浸りたい。
イメージしたものと、実際に体験したものは同じものだったのか解らない。ともかく5年前に目指したものは、目の前で起こった。
2009.09.14 Monday 01:09 | think | - | - |
何故だったのか22
月が太陽と地球の間に入り込む。
ゆっくりと太陽が欠けていく。
何度も何度も空を見上げているが、そんなすぐには変わらないものだ。
はっきりと蝕を確認できる頃には、太陽はもう半分ほどになっていた。
人と交わす言葉も興奮含みだ。太陽は雲に隠れ、雲から出ては刻々と形を変える。三日月のようになった太陽を見て誰かが言った。
「太陽が笑ってる!」
そんな太陽を見て周りが皆、太陽と同じように笑った。

太陽の光が大分弱まった頃、最後の曲をかけてもらった。
最後の曲、わがままを言ってAnnui Dubをかけたかった。でもiPodが見つからなかったんだ。酔っ払っていたからすぐ諦めて、DJに任せた。一晩じゅう音を選び続けてくれたDJ!2人だけで音を守ったんだ。任せても良いだろう。
音が止まり、拍手が鳴った。

そして皆の関心は空に注がれる。
もう太陽は鋭利な刃物のように細い。それに留まることなく刻々と0に向かっているのだ。目が離せない。目を横にやると、皆一様に上を見上げている。寝転んで、日食が終わるまで動かない構えもちらほら見えた。
2009.09.13 Sunday 01:14 | think | - | - |
何故だったのか21
音が鳴る。大地を踏みしめる!
踊って・・・気付いたときにはもう空が明るくなり始めていた。
この時まで、あれやこれやと考え続けていたことから開放されて、無心で踊っていたような。時間が過ぎるのはアッという間だ。
朝が来る。空はどんよりとした曇り。太陽は雲の向こう側だ。

太陽は見えない。朝方にまた小雨が降った。それでも悲壮感は無かった。それさえも楽しめる面子が集まっていたし、その上、前日からのハプニングの数々と、それを乗り越えてきたという事実は「何か起こる」という期待感を持たせるのに十分だった。

相変わらず、見渡す限りは雲だ。しかし風は速い。雲は急流を流れる水のように過ぎていく。少しずつ雲の向こう側が見えてくる。段々と雲が薄くなっているのだ。期待は大きくなる。もう太陽が欠け始める時間だ。雲の向こうで始まっている。フィルターを通して見ると、確かに太陽は欠けている。
もう、すぐそこだ。
2009.09.04 Friday 01:02 | think | - | - |
何故だったのか20
嵐の後の静けさ。
あれほど鳴っていた雷も、雨も止んだ。
30人近くが集まっているのに、やけに静かな中で準備は進む。
梱包を解いて、配線をつなぎ、デコを飾る。
全てがパーティに向けて進んでいるような感じだった。
マイナスドライバーが無かったことなんて何とかなる。

電気が通る。
準備が終わる。
CDを入れてみる。
再生ボタンなんて押してみる。
フェーダー上げる。
おそるおそる。
・・・ドッ。
鳴るキックの音。
静かにスピーカーがリズムを刻み始める。
感無量。DJ、後は任せた。

後を任せてテントを出た。
雨の後のひんやりした風が心地よい。
風の通らないテントの中から外に出て頭を下げてみた。
感謝。

全てはこのためにあったのだ。
やっと音と人と色々は日食へ向け、スピードを上げて走り出した。
2009.09.01 Tuesday 00:52 | think | - | - |
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