何故だったのか5
2008年春、上海から東京へ戻った。
それでも人との出会いは加速したし、気付けば日食まで1年を切ろうとしている。この時点で僕はまだ、日本で見ることを考えていた。
「トカラのパーティで。」
使い古されたこの標語に会うパーティはなかなか見つからない・・・

そんな中、僕はあるパーティに誘われて行った。
富士山の麓、朝霧高原である小さなパーティ。
有名なDJも目を奪われるデコも無かったが、
間に1人友達をかませば大抵繋がるパーティは変な気構えが無くて楽だった。

中々見つからない目的地と、偶々知った小さなパーティの心地よさは、
徐々に自分で目的地を作る方向へ舵を切らせた。
2009.07.31 Friday 00:51 | think | - | - |
何故だったのか4
トルコで日食があった5ヵ月後、僕は上海に住んでいた。
日食を見なかったからこそ、上海に行く機会が出来たとも言える。
人生に転機が幾つかあるとすれば、上海が入ることは間違いない。上海前と上海後に人生を分けることすら出来る。

僕にとっての上海は、何故そのように大きな存在なのか。
上海には、何かが生まれようとするとき、荒削りな勢いがあった。
自ら望み、動けば何であろうと形に出来る。出来の良し悪し問わず、簡単に。
この環境は、成熟した町には存在し難いものだ。

言い換えると、何も無いから基準が無い。面白いもの・やったもの勝ち。
東京のような町は、既にある一定のものがあるがゆえ、無意識にそれを意識してしまうことになるのだ。そしてその意識は歩を鈍らせる・・・。
そんな行き足どフリーな町・上海に僕はひどく馴染んだ。

話は変わるが、東欧の老人が行った言葉に、
「家とは最も思い出がある場所のこと。」というものがある。
僕の実家は引っ越していて、既に実家ではなくなっていた。
この頃から、僕のホームは東京と上海になった。
2009.07.30 Thursday 02:06 | think | - | - |
何故だったのか3
2005年はパーティが身近になった。
パンガン、長野、ゴアと行って、パーティで踊る楽しさが解ってきた。

そして2006年。3月にはトルコで皆既日食があった。
05年の秋あたりから勝手に旗を振っていた僕は、どこか舞い上がっていたのかもしれない。
直前で舞台は暗転する。
明るく照らされていれば照らされているほど、照明の落ちた舞台は黒く暗く見える。

留年。
人生、自分で決めた本分を蔑ろにしているとツケが回ってくるものだ。
一番安い値段で獲ったSoulclipseのチケットも売り払った。
無論トルコ行きどころではなく、僕は日食を見ることが出来なかった。
2009.07.29 Wednesday 02:13 | think | - | - |
何故だったのか2
「2009年7月22日に日本で皆既日食が見られるんだって。トカラ列島でパーティがあるらしいよ。」
Mちゃんが言った。
カトマンズへ行く道中だったか、カトマンズでだったか。
日付。日食。場所。パーティ。
聞いた瞬間から忘れることは無かった。
その頃、僕は日食にもパーティにも興味は無かったのにだ。

何年も後に起こる非現実的な現象が、正確な日付と共に語られたことに興奮を覚えたのだろうか。
とにかく、パーティのパの字も知らなかった僕の中の、道の向こうまだ見えぬ位置に日食は座った。

これから後、僕と海外の何処かで会った人は殆ど僕から日食の話を聞いているはずだ。
あのころの僕は「2009年7月22日、トカラで会いましょう。」と繰り返していた。
2009年7月22日にトカラでどんなパーティがあるかなんて知る訳無かった。
僕の知っている情報といえば、Mちゃんから聞いた、ある"らしい"パーティの噂だけだった。
2009.07.29 Wednesday 01:44 | think | - | - |
何故だったのか
ただいま。
日食から戻りました。
あれから1週間が経ち、未だ言葉にならない記憶をどう言葉にすべきか考えているうちに、やはり最初から書いていかなくてはならないような気がしました。
自分でもまとまらない中、随分昔の記憶を掘り起こすのは不安ですが、お付き合い頂きたい。


はじまりは2003年夏、5年前まで遡る。
僕はそのとき雨季のインドに居た。

友達のMと、どういうきっかけだったのかは知らない。多分、僕かMのどちらかが、何気無くかけた言葉の一つが、もう一方に引っかかったんだろう。
春先に飛ばした、輪ゴムのような一言は、夏場にはパスポートとバックパック、そしてバンコク行きの航空券に変わった。

北インドを回ったあと帰国するMと分かれて、僕はカトマンズへ向かった。
バラナシからカトマンズへ向かうにはツーリストバスがある。しかし、乗ったことがある方なら解ると思うが、これがキツい。雨でそこらじゅう土が流れてボコボコになった道。これを余すことなく衝撃に変えて伝える壊れたサスペンション。
僕は電車を乗り逃がし、ツーリストバスに乗って、同じバスに乗り合わせたMちゃんから日食の話を聞いたんだ。
2009.07.29 Wednesday 00:44 | think | - | - |
Eclipse 2009 "Canaan"
21世紀最長の日食が5日後に。
上海の沖、杭州湾の島でパーティをやります。

canaan.jpg

Eclipse 2009 "Canaan"

DATE: 21-22 Jul, 2009 midnight to eclipse
VENUE: Somewhere in Shengsi, Zhejiang
FEE: Donation style
DJs: Unfamous superstars from world
Flyer: Kanato
2009.07.17 Friday 01:43 | music | - | - |
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< July 2009 >>
PROFILE
NEW ENTRIES
RECENT COMMENTS
CATEGORIES
ARCHIVES
OTHERS
top