内モンゴルの大草原でピンポン球を見つけた子供達が・・・と聞くと、モンゴル版ドラゴンが、モンゴル版ペコやスマイルと戦うストーリーを考えてしまって、どうしても卓球から離れられない。
だけど、この映画はモンゴル版「ピンポン」でも無ければ、卓球映画でもなかった。拾われたピンポン球が何なのか子供達には解らず、大切な宝物として扱われ、それによって騒動が起こる・・・という話である。
ピンポン球をめぐって起こる騒動を見ていると、まだ何も知らない頃の純粋さを思い出させ、果てしなく雄大な自然がそれを強調する。
(演技を感じさせない)子供たちの無垢さゆえの行動から感じる優しい、悲しい、楽しいといった気持ちは、まるで自分の甥っ子を見ているかのような、自分の幼い頃がフラッシュバックしたかのような気分になり、懐かしささえ感じた。
中国映画だからと先入観を持つなかれ。全編に優しさと笑いの溢れる作品。