何故だったのか26
朝目覚めて、粥をうまうま食べていると、テントが片付いていないことを思い出した。
いそいそと片付けて、井戸水でテントを洗う。手伝ってくれた王さんのテクは極上だ。乾かして、畳んで、他にも荷造りをする。そんなこんなでアッという間に出発の時間だ。 KリちゃんやYうちゃん、タマゴに送られて車は港を目指す。 3ヶ月ぶりに会った運転手のおばちゃんは、僕のことを覚えていた。そして「太ったね」と言う。痩せたつもりだけにショックだった! 足りないチケットを買って、船に乗って、その後は皆無言。まどろんでいるうちに上海へ着いた。 ここでMえちゃんとはお別れ。Mえちゃんを皮切りに盛大なバイバイをしたあと、とぼとぼとホテルへ向かった。 上海の空はいつものようにもやがかった曇り空。車道は時間帯のせいか盛大に混雑してクラクションが鳴り響いている。それでも何か考えていた僕には上の空で、関係ないこと。 |